プロフィール

quilico

Author:quilico


最近の記事


最近のコメント


最近のトラックバック


月別アーカイブ


カテゴリー


ブロとも申請フォーム


ブログ内検索

お約束

(C)2005-2007 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.
このホームページに掲載している『大航海時代 Online』の画像は、『大航海時代 Online』公式サイトにおいて使用許諾が明示されているもの、もしくは『大航海時代 Online』の有効なアカウントをお持ちのユーザーのみに株式会社コーエーが使用許諾を行ったものです。


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

第3話 ~Hay ropa tendida~

「いらっしゃいませー。」

入ってきたお客を見て、珍しいわね、ときりこは思った。
そのお客さんは、最新流行の服を着こなし、指には大粒の宝石がついた指輪をはめている。普通、治安の悪いこの海域を通る商人は、警戒して銀行や金庫に貴重なものは預けておくものなのだが。言葉からは、どうやらポルトガル人らしい。
商人のお客も来ることはたまにあるが、ここまで無用心なお客はそれだけ珍しかった。

「船長さん、ご注文は?」

「ん?そうだな、ようやくインドからここまで帰ってこれたんだ。故郷の味がいいな。」

「ほむ、それならポルトガル風ブイヤベースなんていかが?」

「おぉ、いいねぇ。それと、上等なワインを頂戴。オポルト産がいいんだけど。」

「はーい、かしこまりましたぁ!」

厨房に引っ込むきりこ。

「インド帰りかぁ…。あんまりご機嫌にならなければいいけど…。」

と、店の奥を見ながら呟いた。

オルタネートは心配そうに、ブイヤベースを暖めるきりこの顔を覗き込む。

「師匠、どうしました?」

「あー、ちょっとねぇ…。」

きりこは入口近くの席で盛り上がっている、先ほどのリッチな船長の方をちらりと見た。

「私、ちょっと見てきますね。」

オルタネートが様子を伺いに行く。リッチな船長は仲間とソロバンをはじいてる。


「…!胡椒も燃えずに済んだし、ルビーにサファイヤも荷崩れせず無事だった。リスボンの相場も上々だそうだ。」

「いよいよ、私たちも大商人の仲間入りですな!」

「忌々しい海賊どもとは聞いていたが、何だ全然影も形も見えないじゃないか。」

「何かあっても、マディラまで行けば我がポルトガル海軍が守ってくれるさ。もう目と鼻の先さ!」


…あちゃー…。
オルタネートも十分な経験を持つ船長である。海賊の拠点ともなるこの港で儲け話を大声でする彼らの警戒心の無さに愕然とした。お客さん…と声をかけようとするオルタネートの肩を老航海士が叩く。

「アンタ、言いたい事はわかっている。船長にはワシが忠告しておくから、店の仕事に戻るんだな。ワシらの他にも客人はいるんだろう?」

オルタネートは意味を悟ると、一礼をして厨房に戻る。

「師匠、ベテランの爺さんが注意してくれるっては言ってますけど…。」

「あらら、そっか。…でも、もう、多分…遅いわよねぇ…。」

「ですねぇ…。」

師匠と弟子は、ホールの一番奥の席に座る男へと視線を移した。
男の口元がにやりと歪んだように感じた。


「船長…、仮にもここは海賊が跋扈する港町ですぜ。もうちょっと慎重に…。」

「じじい、何バカなことを。海賊の姿なんてここに来る前も来てからも一人たりとて見なかったぞ。」

「いや、船長…。長生きしたかったら、壁に耳ありと言う諺。覚えてくださいまし。」

「フン、向こうに行きやがれ!酒がまずくなる!」

「船長…。」



「おーまちどう!ポルトガル風ブイヤベース大盛りお持ちしましたー!」

きりことオルタネート、ジュネの三人がかりで料理を運ぶ。かなりの量だ。
船長のテーブルがどっと沸く。隣はその船の航海士のテーブルだろうか。そちらにもスープが振舞われる。みんなよほど腹を空かせたのだろう。皿が次々と空になっていく。
その席に座っていた老航海士は肩をすくめてオルタネートに目配せした。

「…ご無事で。」

オルタネートは声にならない声を、老航海士に返す。これが、この店の者としてできる精一杯であった。

奥の席できりこを呼ぶ声がする。駆けつけると、きりこにラム酒のお代わりを頼んだ。
普段感じられるであろう威風堂々とした気配を消し、ラム酒を静かに飲む男の眼は、冷徹に目前で宴を楽しむ獲物をただじっと見ていた。



勘定を済ませて店を後にする、リッチな船長とその航海士。
その足取りは軽く、まるで天国への階段をスキップして登っているかのようだった。
港を出た瞬間に待ち受ける運命を知る、一人を除いては…。


ホールの奥の男も席を立つ。その顔には決して満たされることの無い渇望がくっきり表れていた。

「ワシもそろそろ行くとするわい。」

「ソゼさん、いつもありがとう。無茶はしないでね。」

「あぁ、わかっている。奴らが海軍の縄張りへ辿り着く前に、全て奪ってやるさ…。命ごとな…。」



~~~~~

※ かなりあ亭では情報提供はしてません^^;

あと、このお話最後の方に出てきたカイザー・ソゼさん。
昨日をもっていったん陸に上がられるとのこと。おつかれさまでした!
また、戻ってきたらラスパでお会いしましょ!
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿



管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://quilico.blog118.fc2.com/tb.php/5-3911af3e

 | HOME |  ▲ page top


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。